【活動レポート】『生物博士といきもの探検moyai』

2019年7月27日開催

『生物博士といきもの探検moyai』

今回の活動レポートは、参加されたmoyai仲間・矢ヶ崎尋佳さんがご協力くださいました。ありがとうございました♪

=================

7/27は 『生物博士といきもの探検moyai』でした。

土曜日だったので、パパさんの参加も多く、始まる前から、待ち合わせ場所前にある田んぼでは、勝手に観察会始まってる感じでした。

梅雨明けした熊本、かなりの快晴で正直、暑かったのですが、子ども達は暑さなんか感じないのか、夢中で楽しんでいました。

観察会場となるのは自然栽培米を生産されている園田農園の園田さんの田んぼ。園田さんの田んぼだけは、他の周りの稲に比べて、葉の色が濃くない。無施肥の為、過剰な窒素分がないので葉の色に表れるよう。農薬や肥料に頼らず、丈夫で柔らかい味のお米をつくる為、環境保全にも務めてらっしゃいます。そんな田んぼだからか、畦での昆虫採取は親子で盛り上がっていました。

講師は、現在、熊本博物館で学芸員をされている清水先生。子どもの頃から生き物が好きすぎて学芸員になられたそうで、熱意がほとばしる生き物博士でした!畦は狭いので、清水先生がそれぞれ移動されながら、質問受けたり、説明もしたりで、かなり大変だったかと思います。汗のほとばしり具合も半端なかったです!

観察できた生き物は、全ては把握できていませんが、観察会ならではの場面をいくつか報告します。

田んぼでメインに飛んでいたのは、ウスバキトンボ。稲にはジャンボタニシの卵やヤゴの抜け殻がありました。泥んこに慣れてくると、泥の中から実際のヤゴを見つけたお友達もいました。そこで、先生がとても強烈で印象的な普段見る事のないヤゴの姿を見せてくれました。どんな姿かというと、ヤゴの口がビローンって伸びるところ! 先生が教えてくれないと気づかない視点です。

次に、コガタノゲンゴロウの幼虫を捕まえたお友達がいました。現代においてはゲンゴロウは見る事があっても幼虫はなかなか見る事がないと思います。コガタノゲンゴロウは、熊本では過去、絶滅危惧種に指定された事もある生き物でしたが、何のキッカケかは分からないけど、今、またよく見られるようになった水生生物との説明。他の県では、絶滅に瀕している地域もあるようです。

昆虫採集してコガタノゲンゴロウの幼虫とオタマジャクシを水槽に入れてた所、目の前で食物連鎖が始まり、貴重な場面を見せていただく事も出来ました。捕食現場としては、もう一つ、ちょうどキクヅキコモリグモがコオロギを食べている現場を先生が捕まえてくれた場面もありました。
自然環境に配慮した循環型の田んぼだったからこその生物多様性の実例かと思います。

先にも述べましたが、当日はホントに暑かったです。しかし、子ども達もまだまだ小さいのに、頑張って、自分で移動していた子達が殆どでした。しかし、熱中症も気になるところです。そんな時、パパ達がささっと動いて下さいました。ブルーシートを使い即席簡易タープを隣の竹やぶに軽やかに飛び移り、くくりつけ仕上げて下さったのです。みんなが汗だくフラフラ気味でしたが、お昼スペースが整った事で、一息つく事が出来ました。

そして登場したのが、園田さんが準備くださった手作りスープ。疲れたみんなの身体に染み渡りました!美味しかったです。

食事のあとは先生からのお話や質問タイムが設けられました。たまたま通りがかったマメコガネは、アメリカでは日本からの外来種として恐れられているようで、ジャパニーズ ビートルと呼ばれているという話。また危険生物として アオバアリガタハネカクシの紹介がありました。体液がつくとヤケドのようにかぶれるので、触らないようにしましょう。

最後、大事な話として、自然は土、微生物、食物、生き物のその場所での循環でバランスが取れています。だから、とった生き物は、絶対育てるという強固な信念がない限りは、出来るだけとった場所に戻してあげてとの事でした。園田さんの田んぼの環境で育った昆虫達をもし手放したくなったら、ここまで戻しに来てねと。小さい子ども達ですが、様々な生き物や自然に触れた事で何かしら印象に残ったのではないでしょうか。

暑い中、企画準備してくださった方々、大切な事を伝えてくださった清水先生、自然に優しい米作りをされている園田さん、当日、ご一緒頂いた皆さん、貴重な時間をありがとうございました!

0コメント

  • 1000 / 1000

子育てネットワーク「縁側moyai」